先週のとある某日のお昼の話。
相棒である「半熟煮玉子娘。」のにゃろめは、取材で鴨方へGO。残されたわたしはひとりで寂しく駅前の音階的ショッピングビルを訪れ、本屋さんに立ち寄ったのでした。
購入したのは、本作りに携わっている私が定期購読している唯一の雑誌、「世の中とプロレスをする」がコンセプトの格闘技系雑誌。そう、好きなんです。子どものころから。
で、その本を買うにもかかわらず、手に取ったとたん熟読をはじめるワタクシ。「いかんいかん、立ち読みは書店様にご迷惑ですよ」と自分に言い聞かせ、カウンターに本を持っていきます。しかし頭の中はすっかり格闘技モード。「秋山オイルショック事件は年を越しても波紋をよんでるなあ」とか「井上元編集長が亡くなって、本当の意味で昭和プロレスは終わったな」など、関心のない人には到底理解不能なことばかりが頭をめぐり、「あ、そうだ。今日はラーメンを食べに行きたかったんだ」と思った瞬間、駅前のとあるお店に辿りついておりました。
お店の名前は「ラーメン 味将軍」。かなり昔に取材をさせていただいたことがあり、そのとき「この一杯、まさに味の将軍!」と言葉の意味は分からんがとにかく勢いだけはガツンガツン伝わってくるという、ふじゃけたキャッチコピーを立てて文章を書かせていただいた覚えがあります。
現在は駅前のメルパのビルの斜め向かいというアクセス抜群な好立地にあるのですが、以前は水道局のあたりで営業されており、それまた以前は奉還町にあったそうです。そう考えると結構長いことされているのですね。
ちなみに「味将軍」と言っても、「日本全国の料理店を支配下に置くこと」を目標に、手段を選ばない経営方針で乱出店を続けて味吉陽一と対立。阿部一郎ほか「味将軍七包丁」が、味皇料理会と幾多の闘いを繰り広げる…というマンガ「ミスター味っ子」とは無関係です。多分。
で、何ゆえ格闘技系の話からこのお店を連想して足を運んだかというと、ここ店長さんが無類のプロレスファン! ワタクシの「子どものころから好き」なんていう観戦暦をはるかにしのぎ、「そうだなー、力道山のころからだから、ずいぶん長く見てるねー」という、もはや「歴史」の部類に入るレベルなのですよ。街頭テレビかよ! 三丁目の夕日だよ!
水道局の近くにあったときには、倉敷の駅ビルに『プロレスや』というプロレスショップがありまして、そこの「岡山店」を名乗っていたこともありました。よって「ラーメン店なのに店内にはプロレスグッズが多数」という、プロレスファンでラーメン好きにはたまらない、それ以外の方には「なんだこりゃ!」な風景が繰り広げられていたのです。岡山で試合のあるときには、終了後にプロレスラーが来て食事会をしていたりね。それはまあ、普通の人が見たら驚きますって!
今の店舗に移られてから、店内からプロレスグッズは姿を消したんですが、開店したときの花輪に「祝 開店 株式会社ノア 代表取締役 三澤光晴」とか、香ばしい名前がずらーっと並んでいたので、びっくりした人も多かったようです。そういう経緯があったからなんですよねー。そりゃ驚くよ!
さて、ワタクシにとってはこのお店は久しぶり。入ると左側手の壁にプロレスのポスターがズラーっ。選手直筆のサインなんかも多数で、「おお、やっとるなー!」って感じですね。でも、それ以外はほんとうに普通のラーメン店です。ご主人も細身ですし、女性の方も気さくできびきびした感じ。場所柄、映画を観る前後とかに利用するにもいいですよね。学生っぽい人とかもすごく多かったです。
さて、ワタクシのブログでイチバンぞんざいに扱われている肝心のラーメンのほうですが、これがまた味わいなかなか深いのですよ。野菜など多数の食材を時間をかけて寸胴で煮込んだと思われる、甘みと深みのある濃い目のスープが特徴で、きりっとした醤油味がたいへんに美味です。弾力のあるモチモチチャーシューもおいしくて、この味ならアドニスやマードックも天国から「YES!」。きっと大絶賛することでしょう。ああっ、プロレスに興味のない人ごめんなさい。
あと、定食関係も充実しているんです。「唐揚げ定食」750円など、なかなかなボリュームで満足できそうですね。おでんとかもありました。あと、食べてて気づいて後悔したんですけど、10食限定の「将軍セット」800円というのがあって、ラーメンとセットでマヨチャーシュー入り手巻きっていうのが3ヶもつくそうです。将軍セット…マヨチャーシュー…食べたい…。
でもなんでこれが「将軍セット」なんでしょう。私なりにこの方程式を解析してみますと「マヨチャーシュー」→「焼き豚」→「豚ちゃん」→「ブッチャー」→「橋本真也」→「若い頃はむちゃやってたなあ」→「海外遠征時代も伝説だらけだ」→「カルガリー時代のリングネームは『ハシフカーン』」→「テネシー時代のリングネームは『ショーグン』」という連想ゲームで→「将軍セット」となったのではと…プロレスに興味のない人、本当にごめんなさい。
で、この立地で、この味で、ラーメンは1杯500円。すばらしい、すばらしすぎます(小松政夫調)。牛丼の『吉野屋』式にぐるりとなったカウンターの中に入り、四方(三方?)をお客さんに囲まれながら、こんなにも素敵なコストパフォーマンスを見せてくれるご主人は、まさしく「鉄人」だと褒め称えるべきでしょう。いや、「鉄人」といっても、坂井さんや道場さん、衣笠でもリプケンでもゲーリックでもなく、当然、ルーテーズや小橋なんかの「鉄人」のほうで…。本当に本当にごめんなさい。
(by大盛アニキ)
「ラーメン味将軍」
■営業時間11:30〜22:00


