それはまだ、ワタシがTJスタッフになって間もないころ。そのお店は、黄色い看板を掲げてひっそりとオープンをしました。当時は「黄色い看板といえば『大統領』」の時代でしたし「エクスプローラーズ」結成前でしたから、「また同じようなお店ができたのかなあ」と、そんなに気にも留めることもなく、漫然とした日々を過ごしていたのです。
そんなある日、「オープンコーナー」で取材に行った奉還町生まれの愛すべき同僚が「徳島風だったぞ!」とひと言。「と、徳島風?」それを聞いて居ても立ってもいられなかったワタシは、昼休憩の時間を利用してオーバー・ザ・旭川。それはもう、すさまじい勢いでチャリンコを走らせたのです。
そうして無駄に汗だくになって到着し、ようやくありついたラーメンは、まさしく本場の味を彷彿とさせる「あまぼやーん」な1杯! 表現するのが困難なぐらいにストロングで自己を主張しまくりの味わいに、完璧にノックアウトされたのでした。それからはもう、「一路日参!」…とまでは行かないまでも、コンスタントに通う日々が続きました。
そんな『萬楽』ですが、ワタシの勤務の変更などにも伴い、しばらく足が遠のいていました(さすがに頻繁にチャリでも行けないですし)。で、本当に久しぶりに昨日訪問。たまたま近くで撮影をしていたので、ちょっと(でもないけど)遠回りをして立ち寄ってみたのです。ええ、もちろんチャリンコで旭川を越えて…。
迎えてくれるのは、いつでも気さくに話しかけてくれるおばちゃんと、店主である息子さん。いつも本当に仲がよくってうらやましい限り。早速、「萬楽ラーメン大盛り!」と元気にオーダーをします(ここには替え玉もありますが、20円高いのです)。
でも、この「萬楽ラーメン」は、同じ生卵が入っているラーメンでも、『とみ吉』や『山がさ』の「元気ラーメン」とはあからさまに違い、まるで同じ食べ物とは思えませんよね。
そういえば、昔観た某テレビ番組で徳島ラーメンを「すき焼きラーメン」なんて身も蓋もなさすぎる名称で呼んでいて腹が立ったことがあったのですが、甘辛い豚ばら肉と生卵が載っているっていう点では、まあ確かにすき焼きっぽくはあります。言い得て妙ですけどね。
前におばちゃんに聞いたときには「徳島風を最初から特別意識したわけでなくって、おいしいものを作ろうと試行錯誤をしていたら、結果的にこうなったんよ」と(だから厳密には「徳島ラーメン」ではなく、「徳島風」とのこと)。でも、結果オーライというかなんというか、県内ではこの手の徳島風が食べれるところは希少なので、本当に重宝しますね。倉敷にある人気店『マルハチ』さんも徳島風の名店ですが、生卵に豚バラってスタイルではないですからね。
久しぶりに食べた1杯は、前より厚くなった気がする豚のばら肉がボリュームたっぷりで、ガツンときすぎるスープの味わいが強いインパクトを与えてくれました。昔は、スープまで飲み干せるかどうかを自分の体調のバロメーターにしてたくらいですからね。30歳すぎてさすがにそれはやめましたけど(でも、スープまで飲み干すと、おばちゃんが本当にうれしそうな表情をしてくれるので、ついついはり切ってしてしまうのです)。
あと、密かに人気なのが、テーブルに置かれた、めっちゃ辛そうなオーラビンビンの辛し高菜。大量に入れる勇気はないですけど、味に変化がついてオススメです。
にしても、大変言葉は悪いですけど「度を越えたラーメン馬鹿」というか、その1杯のためにかける手間を常軌を逸するレベルで惜しまないお店というのは、確実にその味に迫力が増してますね。もちろん、旨ければ手を抜いてようが楽につくってようが文句はないわけなんですけど、味の好き嫌いを別にしてやっぱり熱い思いは伝わると思うんですよ。そんなお店が岡山には多いので、やっぱりラーメンめぐりはやめられませんね。
(by大盛アニキ)
「萬楽」
■岡山市浜3−6−16
■086‐273‐2366
■営業時間11:30〜14:00/17:30〜AM1:00
■休日曜
2006年11月14日
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