ほかの県ではあんまり考えられないんですけど、ご存知の通り、岡山にはタウン情報誌って少ないんですよね。特に有料誌に関してはほとんどなくって。でも、グルメ関係のムック本とかはときどき書店で見かけます。テレビ局だったり、他の出版社の発行だったりするわけですが、やっぱり気になって手に取ったりもしてみます。
で、「こんなお店があったのか!」と驚いたりもするんですよね。狭い街ですからネタがかぶっちゃうことは当たり前なんですけど、逆にいうと知らないお店が載ってたりすると悔しかったり(笑)。
今回お邪魔した『華光軒』さんも、そんなお店のひとつ。他社さんが出されているラーメン本に載っていて「駅前にこんなお店が?」と驚いたものです。もう数年前の話なんですけどね。
で、なかなかお邪魔をする機会がなかったんですけど、昨日たまたま思い出したので、駅前商店街をするりと抜けて、お店を探してみたのです。
前に見た地図のおぼろげな記憶で行くと、旧岡山会館のあたりなんですよね。で、細い路地を入っていくような感じ。高校時代にこの近くの大手スーパーでバイトをしてたので、この辺の地理には詳しいはずなんですけど、さっぱり見当が付きません。
現在はちょうどビルが工事中で、おもちゃ屋さんの前を通って…。あれ?細い隙間というか空間があるけど、まさかここ? ちょっとのぞいてみると自転車を押して人がひとりやっと通れるくらいの細い通路。その向こうには赤いノレンのようなものが見えます。おお、ここだ!
通路のつきあたりに空き地のような場所があったのでそこに自転車を止め、お店に入ります。看板も何もないので少し不安ですが、ノレンに「中華料理」と書かれているので問題ないでしょう。
店内に足を踏み入れると、満員状態でした。中にはOLさんの姿も。おそらく常連さんなんでしょうね。カウンターに座って、メニューを探そうとすると、頭上にはサイン入りの色紙がずらり! 古いものが多いようですが、唯一名前が判別できたのは、なんと仲代達矢さん! しかもそっくりの似顔絵(自画像?)入りですよ。日付を見ると、「1981」って! 黒澤明監督の『影武者』や乃木希典を演じた『二百三高地』が80年ですから、めちゃめちゃアブラののっていた時期じゃないですか。そういわれてみれば、イラストはどことなくマレスケちっくでしたよ。
おいしそうなチャーハンなどが気になりながらも「中華そば」を注文。当然「大盛りできますか?」とのアスクも忘れません。プラス150円でした。
メニューを見ると、めちゃめちゃええ感じです。「おじや」600円とか。「おじや」って、お店のメニュー名になかなかないですよ!あと、書き間違いじゃないかと一瞬心配になる「じゃじゃめん」700円。かなり有名みたいですね。辛さの調節ができて、5辛とかになると、スープが真っ赤なんだとか。辛口自慢の方はぜひどうぞ。
店内にはメニューのほかに、この夏の高校野球岡山大会のトーナメント表、「千の風になって」の歌詞、「つもりちがい十か条」(高いつもりで低いのが教養、厚いつもりで薄いのが人情…など、そのつもりでがんばりたいナイスな言葉が十個書いてある)、今年の干支の色紙などが所狭しと飾られています。ご店主が好きだったり気になったものはとりあえず貼っとけ!的に見事な店内コーディネイトが施されています。素敵!
さて、ラーメンです。
すっげえあっさり風の透き通ったスープですね。モヤシにカマボコ、ネギが一杯トッピングされています。アネキがオーダーを誤るとえらいことになりますよ、これは。食べてみてもやはりあっさり。これは好きな人が多いというのも納得です。「中華料理店のラーメン」とひと言でくくれない、上品で上質な一杯でした。
隠れ家っぽいというか、隠れ家そのものなので、知り合いを連れて行くと「へええ、こんなお店知ってるんだあ」と感心されること請け合いですよ。
そういえば。
このお店が載っていラーメン本を発行されている方に以前お会いしたことがあります。いろいろとお話をすることができたのですが、「全国的にも岡山のラーメンはレベルが高いはず。でも、それを証明できる手段がなかなかないんです」とおっしゃっていました。思いは同じなんですね。
どこが一番だとか、ランクが高いとか低いとか、そういったことにそれほど興味はないですけど、我らが愛する岡山のラーメンが、本当に多彩でおいしくて、全国で誇れるものであって欲しいなーと思います。
(by大盛アニキ)
「華光軒」
■ 岡山市駅前町1−1−11
電話086-222-8239
営業時間 不明

